南海線・地下鉄堺筋線 天下茶屋駅西口から和歌山方面へ徒歩1分天下茶屋 あみ皮フ科クリニック

アトピー性皮膚炎Atopic dermatitis
アトピー性皮膚炎とは、からだの様々な場所で左右にみられるかゆみのある湿疹が現れる病気で、悪くなったり良くなったりを繰り返します。患者様の多くがアトピー素因(家族歴、喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎などの既往歴、IgE抗体を産生しやすい体質など)を持つといわれています。

アトピー性皮膚炎の皮膚にはいくつかの特徴があり、皮膚の乾燥やバリア機能が低下していることからアレルギーの原因物質や刺激が入り込みやすく、炎症が起こりやすくなっていることからかゆみに敏感になっているといわれています。


かゆみを悪化させる原因
・アレルゲン(ダニ・ホコリ・花粉・ペットの毛など)
・皮膚への刺激(衣服、髪、化粧品、お風呂の熱など)
・心理的要因(ストレス、精神的な不安など)
・食べ物(小児の場合は食物アレルギーが関与していることがあります)

治療内容Treatment content

アトピー性皮膚炎の治療の基本は、症状を悪化させる要因を避け、薬でかゆみと炎症を抑え、同時にスキンケアで皮膚のバリア機能を正常に保つことで、皮膚の改善をはかります。

薬での治療については、炎症をしっかりと抑えることが大事で、ステロイド外用薬、タクロリムス軟膏などを用います。皮膚炎の部位や程度に応じて最適なものを選択します。また、非ステロイド剤やヘパリン類似物質を含む保湿軟膏・ローション類、尿素含有剤なども必要に応じて処方します。

重症の方や外用薬で改善が乏しい方には、エキシマライトによるナローバンド光線療法を他の治療と併せて行っています。
治療内容
また、夕方から就寝中は副交感神経が優位となり、かゆみが増悪するといわれています。症状が強い方は抗ヒスタミン薬を内服し、かゆみを軽減させ治療をしていきます。ただ、副作用として集中力や判断力、作業能率の低下がみられる場合があり、個人の体質や薬の種類によってその状態の起こりやすさには差があるため、車の運転をされる方や、危険を伴うような仕事に従事される方は医師にご相談ください。


自宅でできること
 1, お薬は正しく使いましょう  
 2, 皮膚を清潔に、爪は短く(汗や花粉、ほこりなどが付着していると悪化の原因に) 
 3, お風呂はぬるく、短く(熱いお湯はかゆみをupさせます、長時間の入浴は皮脂を減少させ体を乾燥させます)  
 4, 刺激の少ないものを身に着ける(下着は綿のものがいいでしょう) 
 5, お掃除はこまめに(ホコリやダニは悪化する原因の1つです)

※当院ではステロイドを使用しない治療をご希望の方、脱ステロイド希望の方、ステロイド抵抗性の方を対象にアトピー専門外来を設けています(完全予約制)。詳しくはアトピー外来予約のページをご覧ください。
尋常性乾癬Psoriasis
乾癬とは、慢性的な経過をとる皮膚疾患で、皮膚が赤くなって盛り上がり、銀白色のフケのようなもの(鱗屑)が厚く付着し、それがポロポロとはがれ落ちる病気です。国内の患者数は10万人(1000人に1人)以上といわれています。『かんせん』という名前から誤解されやすいのですが、他の人に感染する疾患ではありません。

原因はまだ解明されていませんが、遺伝的素因が関係していると考えられており、そこに感染症や精神的ストレス、薬剤などのさまざまな要因が加わって発症するといわれています。糖尿病や脂質異常症(高脂血症)、肥満なども影響するといわれています。
乾癬

治療内容Treatment content

乾癬の治療方法は大きく分けて4つあります。症状に合わせてこれらを単独で用いたり、組み合わせたりします。
1、外用療法 2、光線療法 3、内服療法 4、生物学的製剤

乾癬の治療の基本は外用薬です。ステロイド剤やビタミンD3の外用薬を用います。症状が強い部位や、治りにくい部位にはエキシマライトによるナローバンド光線療法を併せて行っています。重症の患者様には皮膚の異常増殖を抑えるレチノイド(ビタミンA誘導体)やシクロスポリン(免疫抑制剤)の内服薬を導入しています。上記3つの治療法で改善が見られない方には生物学的製剤の導入を検討します。

乾癬は慢性の経過をとる疾患であり、現在の治療では完治は難しいのですが、症状のない状態を長期間保つことは可能です。日々のスキンケアや日常生活の中で症状を悪化させる要因を取り除くように気をつけ、治療を継続していくことがとても大切です。
エキシマライトによるナローバンド光線療法
皮膚の疾患は人によって原因や症状も様々で、それに併せて治療方法も多岐に渡ります。代表的なものとしては、外用治療、内服治療、光線治療の3つがあり、これらを単体もしくは複合的に組み合わせて1人ひとりに最適な治療を行います。

エキシマライトによるナローバンド光線療法は紫外線を皮疹に直接照射し、過剰な免疫反応を抑えることで症状を改善する治療法です。当クリニックでは乾癬や掌蹠膿疱症、尋常性白斑、アトピー性皮膚炎など難治性の症状の方を対象に、他の治療と併せて照射を行っています。
エキシマライトによるナローバンド光線療法
光線療法は使用する紫外線の種類によって、UVA(長波長紫外線)とUVB(中波長紫外線)に分けられ、当クリニックではUVB(中波紫外線療法)を用いています。中波紫外線は皮膚の細胞増殖や炎症を抑制する効果がある一方で、皮膚への悪い影響を与えにくい性質があるので安心してご利用いただけます。さらに、エキシマライトは症状が出ている部分にのみ紫外線を照射することができるので健常部位への色素沈着などのリスクを減らすことができます。

週に1~2回の照射が効果的で、治療は1箇所あたり2~10秒の照射時間で済み、痛みはないため当日からの洗顔や入浴が可能です。肌質によっては照射部に赤みやヒリヒリした感じを生じたり、一時的な色素沈着を起こすことがありますので、当院では低線量でのテスト照射を行なった後に、治療を開始しています。定期的に写真による効果判定を行いながら治療を進めていきます。

※上記疾患に対するエキシマライト療法は保険適用となります。詳細はスタッフにお尋ねください。

患者様の声Voice